日々考えよう


by kunihisaph
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逆正弦定理

昨日は,いまアメリカで動物行動学を研究している友人が一時的に帰国したので会ってきました.

で,本屋で待ち合わせたのですが,その間にチラッと読んだ確率論の本に「逆正弦定理」というのが紹介されていました.

たとえば,AとBというふたりの人がコインを使って賭けをします.表が出たらAがBから1万円を,裏が出たらBがAから1万円をもらうとします.コインは完全に1/2の確率で裏と表が出るとします.

これをもし,たとえばAならAの,もとのもち金を0として,損得の金額を縦軸をとって,横軸を賭けをした回数にとったグラフを書くと,0のあたりをうろうろするグラフになりそうですが,実はずっと正の領域(得している)か,ずっと負の領域(損している)かというグラフになってしまうそうです.

これを逆正弦定理というそうです(なんで逆正弦定理というかは,説明がめんどいので省略).

もちろん期待値は0のはずですから,充分な長時間でみると,結局,正の領域にいる時間と負の領域にいる時間帯は同じになるはずなのですが,ある程度の回数以上,ある程度の回数未満だとそういう結果になるということでしょうか(だからいったん勝ちだすとしばらくは勝ち続けるが,それがずっと続くというわけではない).

直観的には,確率が1/2といっても,もちろん裏と表が交互に出るわけではないので,たとえばどこかで表がかたまって出ることがあるはずです.で,いったんそうしてある程度(Aの立場から見て)正の領域へ行ってしまうと,今度はまた裏が同じくらい固まって出ない限りは0にもどってこれない.

もちろん,その試行の間に裏表が同じ数だけ出ていれば最初にどれほどずれていようが,必ず0になるのですが,しかし,確率1/2といってもそれは無限の時間をとったときの話で,有限の時間では必ず偏りがあるはずです.すると,試行している期間での偏りが表の側にあるならば,いったん正の領域に行ってしまえば,その後の試行において,0にもどってくるのは難しい.

たとえば,阪神と中日のゲーム差が1.0くらいならまだしも,4.0とかになってしまうと,それでも一見,まだ手が届きそうな差のように見えますが,阪神が5連勝しても,その間5試合の中日の負けが4敗以上にならないと逆転できないのですから,阪神と中日の力が互角であるならば,阪神が逆転するのはかなりむずかしいですよね.て,ちょっと違うか.

ちなみに,このサイトではこの逆正弦定理を,コンピュータシミュレーションを使って検証しています.

もうひとつちなんでおくと,この逆正弦定理は「ツキの法則」ともいわれ,いったん勝ち出すと,ずっと勝ち続けて,いったん負けだすとずっと負けだすことがよくあるのはなぜかということがこの法則を見るとよくわかるといわれます.
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by kunihisaph | 2006-09-26 14:03 | ヘリクツ/疑問/雑学/読書