日々考えよう


by kunihisaph
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川合光『はじめての<超ひも理論>』(講談社現代新書)

付録としてついている,著者らが提案している,インフレーション宇宙論の代替案としての「サイクリック宇宙論」の話がおもしろかった.

インフレーション宇宙論は確かにビッグバン宇宙論の問題点を解消できるが,はじめにちょっと無理な仮定がある.しかし,この「サイクリック宇宙論」ではそのような無理な仮定をしなくてよいという話です.

サイクリック宇宙論とは,ビッグバン(宇宙が膨張していく)とビッグクランチ(宇宙が収縮していく)を繰り返しているという宇宙論ですが,この著者らが展開しているサイクリック宇宙論は単に「まったく同じ」宇宙が繰り返されているわけではないというところが特徴的です.

さらに,ビッグクランチにおいて,宇宙は1点にまで収縮してしまうわけでもありません.

プランク長さというある特徴的な長さがあるのですが,そこまで収縮してその後また膨張に転ずるというのです.これは超ひも理論から導かれた「Tデュアリティ」という性質のため起こります.

そして,ビッグクランチはビッグバンとまったく反対というわけではありません.ビッグバンにおいては,宇宙の温度はその急激な膨張のためほぼ絶対ゼロ度でしたが,ビッグクランチにおいては,ホゲドン温度というこれ以上高い温度はないというくらいの高温状態が実現します.

そのため,無から始まった宇宙も膨張・収縮を繰り返すたびにエントロピーが蓄積されていって,前の宇宙とは違う宇宙になるのです.

まず,第1回目の宇宙は,ホーキングやビレンケンが論じたように,無からトンネル効果によって生じます,しかし,その宇宙はすぐに縮まります.しかしここで少しエントロピーをたくわえます.

そして2回目の宇宙はその蓄えたエントロピーのために前より少しは膨張してまた縮まります.そしてまたエントロピーを蓄えます.

これを繰り返して,30-50回目くらいにやっといまのような宇宙になったというわけです.

ですから,この理論が正しければ,いつかは膨張しっぱなしの宇宙もできてしまいます.それはこの宇宙かもしれませんし,次の宇宙かもしれないし,またその次の宇宙かもしれませんが.

ともかく,まだ実証可能な理論ではないようですが,いま手持ちの科学理論でこんな話をできるというのは面白いことですね.
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by kunihisaph | 2005-12-29 16:36 | ヘリクツ/疑問/雑学/読書

日本人の誇りとか

戦後60周年だったからでしょうか.今年はやたらと「日本人としての誇り」がなんだとかかんだとかという台詞を耳にしたような気がします.

あと,内容を詳しく知らないのでこう断言してしいまうのは問題があるかもしれませんが,なんですかあのいかにも右っぽい映画『男たちの大和』って.もしかしてこれからなにげにこういう映画が増えてくるのでしょうか.

それはともかく,日本人としての誇りってなんですか.要は個人で自分自身に誇りをもてばいい話であって,自分の属している集団自身(すくなくとも自分で選んで属したわけではない集団)にたいして誇りをもつ必要はない.

来年またオリンピックがあるわけですが,また日本人選手に過大な期待をかけるのでしょう.もちろん,海外の選手よりも日本人の選手のほうが親近感があるわけだから日本人の選手を応援すること自体はおかしなことではないけれど,「メダルを期待をする」というのはどうかと.

そもそも日本人選手がいくら活躍したところでえらいのは選手自身であって,あんたが偉いわけではないやろ,といつも言いたくなるわけですが.

ともかく,前にも書きましたが,「日本人の誇りが」だとかなんだとかと言いたがるひとは結局自分自身に誇れるものがないので,集団にそれを代替してもらっているのでしょうね.

もちろんわざわざ日本人を卑下する必要もないのですけどね.それはそれでまたゆがんだ形のプライドが反映しているような気がします.

[補足]

結局,『男たちの大和』見ていないんですけど,実は,戦争美化映画ではなくて,反戦映画だそうですね.どうもすみません.
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by kunihisaph | 2005-12-25 15:42 | ヘリクツ/疑問/雑学/読書
本屋でひとと待ち合わせをしているときに読んだ本に書いてあったこと.

油による火災に水をかけてはならない,というのはよく聞くが,それがなぜかというのはあまり深く考えたことがありませんでした.

で,なぜか.まず油が燃えたときの温度は水の沸点よりもずっと高い.次に水と油は混じりあわない.そして水は油より密度が高い.

それゆえ,油に水をかけても(ふつうは上からかけるので)水は油の内部へと沈み込む.そしてそこで水蒸気に状態変化し急激に体積が増加する(いわゆる「水蒸気爆発」).それによって火のついた油が四方八方へ飛び散り,火災が広がる,ということらしいです.

あと,最近よく見ているドラマに韓国ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』というやつがあるのですが,そこで毒見の際に銀のさじを使うシーンが出てきます.

これは当時の毒物は硫黄化合物が多く,銀は硫黄と反応して硫化銀になり,黒く変色するので毒が用いられていることがわかるそうです.
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by kunihisaph | 2005-12-23 14:12 | ヘリクツ/疑問/雑学/読書

大魔神,怒る

サンテレビという関西ローカルなテレビ局で映画『大魔神』シリーズをやっていたので,ついつい見てしまいました.

しかしこの手のストーリーでは,神だの仏だのたたりだのを信じている人間が助かってそんなものを信じていない人間はやっつけられちゃうのね.いいのか.

あと,「貴様に人間らしい心があるなら女子どもは助けてやれ」というシーンがあるんですが,人間らしい心があるからこそ同じ人間の女子どもも容赦なく殺すわけですよ.他の動物はめったにそんなことしませんしね.

まあでも,なんだっけ,猿のなかには新たにボス猿になった個体が前のボス猿の子どもを皆殺しにするとかそんなのがいたような気もするけど.ただしそういうのもあくまで進化論的に説明できる範囲内ですしね.

ともかくこの手の作品によくある「貴様それでも人間か!」という台詞を聞くたびになんか違和感を感じます.
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by kunihisaph | 2005-12-21 12:26 | ヘリクツ/疑問/雑学/読書
前に「東京は歩きタバコが多い」といったのですが,一昨日所用があって大阪梅田を歩き回っていたら,大阪も歩きタバコが多かったです・・・.

昔からこんなに多かったかなあ.増えたような気がしますが.

もし増えたのだとしたらどういうことでしょうか.喫煙者は全体としては減っているはずなので,マナーの悪い人が増えたということでしょうか.

もしかしたら,禁煙エリアが増えすぎて喫煙エリアが極端に減ってしまったことが原因なのかもしれません.

いままではところどころに喫煙エリアがあったのでそこで吸っていたけれど,それがなくなったので歩きながら吸う,と.

まあ,それやったらがまんせんかい,という話なのですが.それかせめてもう少し人の少ないところに移動して吸ってほしい.

ちなみに,私は別に喫煙自体は個人の自由で吸いたければいくらでも吸えばいいと思います.癌の発生率なども統計的には非喫煙者に比べて有意に高くなるのかもしれませんが,あくまで統計上の話に過ぎません.

タバコを吸っていても健康に長生きする人はいくらでもいるし,タバコも吸わず酒もやらず健康に気を遣って生きていてもなんらかの病気にかかって若くして死ぬ人もやはりすくなくなくいるわけです.吸いたいならそれほど我慢する必要はないと思います.税収も上がるし.ただ人ごみのなかと人が食事しているときのタバコはやめてね.
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by kunihisaph | 2005-12-17 11:58 | 日常生活

敗因の分析

またTOEFLの話ですけど.

今度こそはエッセイが5.0に届いて,トータルでも250に届くと思っていたので,ちょっとテンション下がり気味です.

リーディングも敗因のひとつですが,やはりここ1年ずっと同じスコアのライティングが問題ですね.

たぶん,構成と分量は問題ないと思うのですが,やはり文法ミスと表現の貧弱さでしょうか.多少の文法ミスがあっても5.0は取れるはずなのですが,その「多少の文法ミス」というのはおそらく,微妙な冠詞や前置詞の間違いなのでしょうね.品詞を取り違えるのような大きなミスをしては5.0には達しないのかもしれません.

あとは,同じ単語を何度も使ってしまったことと,序論と結論で自分の主張をほぼ同じ表現で書いてしまったことでしょう.同じことでも違った表現の仕方をするくらいの芸当を見せないと5.0は難しいのかもしれません.

リーディングは,自分では少なくとも26とれるくらいに安定していると思っていたのですが,これも見込み違いだったので,ちょっとリーディングの勉強方法も考え直さなければならないのかもしれません.

と考えてみたものの,今回留学がだめだったら日本で博士号を取ろうと思っているのでまたTOEFLを受ける機会があるのかどうかわからないのですが.
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by kunihisaph | 2005-12-16 08:19 | 研究生活

TOEFLの結果が返ってきた

うーん.エッセイがまた4.0でした.トータルもまた247.

あれでも4.0か.どうやったら5.0以上取れるのだろう・・・.構成もできていたはずだし,分量も書けたはずなのになあ.文法的なミスとかのせいだろうか.確かに後で気づいた文法ミス(品詞を間違った)があったけれど.

しかしまずいな.応募しようとしている大学院のほとんどがTOEFL250以上を要求しているのに.
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by kunihisaph | 2005-12-15 09:14 | 研究生活
最近・・・というよりもうすでに何年か前からある傾向なのですが,芸能人が,誰も頼みもしないのに勝手になんか目標を設定してそれにむかって「がんばる」様子を放映し,それを成し遂げると(成し遂げられなくとも)みんなで「感動する」という番組が多いような気がします.

たとえば24時間テレビ?の24時間フルマラソン?だとかなんだとかそういった類のやつです.昨日もなんとなくテレビをつけて見ると,芸能人で駅伝チームをつくってそれのレギュラー選考会とかして「ドラマ」を作ってました.そんなことするんやったらはじめから必要な人数だけ集めろや,と思うのですが.

あと,ちょっと古いですけど,社交ダンスのチームを作って大会に出場したり,バンドを作っていつまでに何枚CDが売れないと解散,とかね.なんですか,そのいかにもマッチポンプ的な「感動」は?

まあ,じゃあ,既存の「感動」話ならいいのかというと,そもそも私は感動譚自体が嫌いなのですけど.しかし,何でみんなそうまでして感動したいかな.
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by kunihisaph | 2005-12-14 11:17 | ヘリクツ/疑問/雑学/読書

貨幣の定義とはなにか

小島寛之『使える!確率的思考』.

タイトルどおり確率についての本.著者は経済学者.

非常にわかりやすく解説してくれて,どのトピックも面白い.

「貨幣の定義」については考えたことありませんでしたが,経済学のおける問題のひとつになっているそうです.

ここでは,人は「選択の余地が多い行動を選ぶ」という原理(これを確率の言葉で説明している)から,貨幣を保有する欲求を説明しています.

つまり,貨幣というのは原理的にどのようなものとも交換可能ですが,自分の今もっている貨幣と同等の価値のある品物を持っていても,貨幣ほどの交換可能性がありません.

それで,ひとは物そのものよりもより流動性の高い貨幣を選ぶそうです.すなわち,ここで,「超越的な流動性を備える財」として貨幣が定義されているわけです.

この話題に関してももっといろいろと説明されていますので,興味を持った方は読んでみてください.
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by kunihisaph | 2005-12-05 13:38 | ヘリクツ/疑問/雑学/読書