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日々考えよう


by kunihisaph
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昆虫は大きくなってもつおいのか/太るとやせるのが大変なのはなぜ

『週刊少年チャンピオン』に連載されている『バキ』という漫画があります.これがもうなにがなんだか,といった感じで作者がいい感じで暴走しているギャグ漫画か格闘漫画かわからないような漫画なのですが.

このなかで「もしカマキリの体長が1mくらいあったら地上最強の格闘生物だ」みたいな議論(?)があるんですね.でもこれは実際にそうかどうかは問題があります.

まず,ここの掲示板でも指摘されているのですけど,昆虫は,哺乳類などのように内骨格で支えられているのではなく,外骨格で支えられているので,そんなにでかくなっても自重を支えられない,という問題があります.

次に,仮に大きくなれたとしてもほんまにそんなに強くなるんか,というのも問題です.

筋力は筋肉の断面積の広さに比例するので,体長が2倍になれば筋肉の断面積は4倍になり筋力も4倍になります.しかし,体重は体積に比例するので8倍になって,結局は体が大きくなればなるほど,体重に対する筋力の比率が低くなるんですよね.

だから,昆虫が大きくなっても,小さいときのように自分の体の何倍もの相手を持ち上げたり,自分の身長の何倍もの高さまで飛んだりはできないという.

ただカマキリってすごいんですよね.上記の掲示板で教えてもらったんですけど,カマキリは鳥を捕食するという(ココ参考).

ところで,面積と体積の問題で思い出したのですけど,一度太ったらなかなかやせられないのはなぜか.

エネルギーの吸収効率というのは体積に比例するけど,熱の放出効率は体表の面積に比例するんですね.だからこれもまた体が大きくなればそれだけ熱の放出率の熱吸収率に対する比率が低くなるのでやせにくくなるという.

逆に,体が小さい恒温動物のねずみとかはしょっちゅう食ってないといけないのは熱放出効率の熱吸収効率に対する比率が高くなるからなんですね.
by kunihisaph | 2006-02-13 10:25 | 人体・生命の不思議